位牌の種類・ 材質について

位牌には主に以下の3つの種類があります。

塗位牌
塗り位牌とは黒く塗られた位牌のことです。磨くことで艶を出す仕上「呂色塗り」や塗りっ放しで仕上げるふっくらとした質感が特徴の「上塗り」など漆塗り(うるしぬり)によるものから、漆に似た質感のカシュー塗料や丈夫なウレタン塗装などといった化学塗料を用いた製品など、幅広いバリエーションがあります。黒塗りならではの重厚で厳か、伝統的な雰囲気はまさにお位牌の定番ともいえ、昔ながらの伝統的なお仏壇にかかせない伝統的なお位牌といえます。
唐木位牌写真
黒檀・紫檀・欅などの高級な天然木である「唐木(からき)素材」でつくられたお位牌を「唐木位牌」と呼んでいます。古くは遣唐使の頃に海外から持ちこまれた木だったことから「唐の木材」という意味で「唐木」と呼ばれるようになったとされています。天然木で作った位牌の中でも特に高級な素材で作った位牌です。
特に黒檀などはその名の通り、ほぼ黒色に見えるような濃い色が特徴で、遠目からだと黒い塗り位牌のようにも見えます。
モダン位牌写真
正確な定義はありませんが、「塗位牌」や「唐木位牌」とは異なる形の、現代的なデザインの位牌のことを総称して「モダン位牌」と呼んでいます。素材としては、天然木を使用した位牌のほか、クリスタルやガラスでつくられた位牌や、近年では、デザイナーによる斬新なデザインや技術的に細かい趣向をこらした現代アートのような位牌など、様々な種類があります。